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2013 年度 実績報告書

線状物体のモデリングに基づく編物構造のカーリング現象の解明と防止

研究課題

研究課題/領域番号 24656169
研究機関大阪大学

研究代表者

若松 栄史  大阪大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (60273603)

研究分担者 井上 真理  神戸大学, 人間発達環境学研究科, 教授 (20294184)
倉敷 哲生  大阪大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (30294028)
キーワード編み物構造 / カーリング / 線状物体 / シミュレーション
研究概要

前年度において、編目レベルでのモデリング手法は確立することができた。ただし、編地全体を個々の編目の集合体としてモデル化することは、計算量の観点から現実的ではない。そこで最終年度では、前年度提案した手法により得られた編目のカーリング曲率をもとに、編地を初期曲率を持った弾性板と見なして、より大域的なレベルでのモデル化を行った。その際、編地がカーリングによって幾重にも巻かれることによる多重自己接触に注意し、接触と重力の影響とを考慮した編地のカーリング形状を導出した。その結果、編地の曲げ剛性と重さの関係によっては、編地が完全には巻き切らず、カーリングが端部で止まる可能性を示すことができた。また、上記シミュレーションにおいて必要となる編地の曲げ剛性を実際に編んだ編地から計測するのは非効率であるため、糸の物性と編目の形状とから、それによって構成される編地の曲げ剛性を推定する手法についても考察を行った。これについては、平成26年度に国内学会にて成果発表を行う予定である。
研究全体の成果としては、糸の物性と編地編成時のパラメータとから、編み上がった編地がどの程度カールするのかを、実際に編むことなく予測できる可能性を示すことができた。これにより、試し編みを繰り返すことなく、カーリングが低減するようなパラメータ調整を行うことが可能になると考えられる。ただし、カーリングの際の糸同士の摩擦については、研究期間内に妥当なモデリング手法を提案することができなかった。糸同士の摩擦はカーリング形状を決定する重要な因子であり、これが正しくモデル化できれば、本カーリング予測手法はより確実なものとなるため、これについては引き続き研究を進めていく。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2014 2013

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] カーリング・斜行現象を再現できる平編地の編目構造モデリング手法2014

    • 著者名/発表者名
      若松栄史,井上真理,倉敷哲生,森永英二,荒井栄司,武内俊次
    • 雑誌名

      Journal of Textile Engineering

      巻: - ページ: -

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 平編み地におけるカーリング現象のモデリング2014

    • 著者名/発表者名
      若松栄史,井上真理,倉敷哲生,森永英二,荒井栄司,武内俊次
    • 雑誌名

      繊維機械学会誌

      巻: 67 ページ: 183-188

  • [学会発表] Modeling of Curling of Plain-Knitted Fabrics toward Its Suppression2014

    • 著者名/発表者名
      Hidefumi Wakamatsu, Mari Inoue, Tetsusei Kurashiki, Eiji Morinaga, Eiji Arai, and Shunji Takeuchi
    • 学会等名
      ISCIE/ASME 2014 International Symposium on Flexible Automation
    • 発表場所
      Awaji Yumebutai International Conference Center
    • 年月日
      20140714-20140716
  • [学会発表] カーリング形状推定のための糸の物性からの編地の物性の予測2014

    • 著者名/発表者名
      若松栄史,山田直哉,井上真理,倉敷哲生,森永英二,荒井栄司,武内俊次
    • 学会等名
      日本繊維機械学会第67回年次大会
    • 発表場所
      大阪科学技術センター
    • 年月日
      20140530-20140531
  • [学会発表] 平編み地におけるカーリング現象のモデリング2013

    • 著者名/発表者名
      若松栄史,井上真理,倉敷哲生,森永英二,荒井栄司,武内俊次
    • 学会等名
      日本繊維機械学会第66回年次大会
    • 発表場所
      大阪科学技術センター
    • 年月日
      20130531-20130601

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公開日: 2015-05-28  

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