研究課題/領域番号 |
24656177
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
橋本 周司 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (60063806)
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研究分担者 |
前田 真吾 芝浦工業大学, 工学部, 助教 (40424808)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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キーワード | ゲル |
研究概要 |
イオン間相互作用による高分子ゲルの組立てについて研究を実施した.本研究では特に,正と負に帯電した2種類のゲル部品を複数用意し,これらを水中攪拌下で確率的に衝突させ,部品間のイオン間相互作用により組立てる方法を提案した.正負に帯電した2種類のゲル部品は,イオン性モノマーをラジカル重合によってゲル化することで作製した.高分子ゲルを攪拌した水溶液下に置く.具体的にはゲル部品と水が入ったシャーレを振動台の上に置く.部品は2種類の正負に帯電したゲルを使用する.したがって,部品同士はイオン間相互作用により接着する.また、複雑な構造物を組立てるために,接着の方向性に選択性持たせるために,特定面のみ接着の可能性について検討した.2つめとして,位置合わせについて制御するために幾何学形状を導入することについて検討した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
アニオン性ゲルとしてPAAcゲル,カチオン性ゲルとしてPDMAPAAゲルを使用した.第1段階として,半楕円状のゲルを合成した.これらのゲルをシャーレの中に浸漬し,攪拌することでゲル体同士の接着が可能であることを示した.第2段階として,卍型のゲルを合成した.この幾何的形状により位置合わせが可能になった.
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今後の研究の推進方策 |
現時点では,ゲルの形状は裁断することで形状を制御している.しかしながら,大量にゲル体を合成することを考えると,フォトマスクによる光重合を用いることが望ましい.したがって,次年度以降はフォトマスクで合成するためのゲルの調整などが必要になると考えられる.
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次年度の研究費の使用計画 |
機器費として,ゲルの光重合用のUVランプを購入する必要がある.物品費として,ゲルのモノマー,溶媒,ガラス器具などが必要である.また,これらの成果を発表するための学会発表のための旅費,論文掲載費等が必要となる.
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