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2012 年度 実施状況報告書

極異方性Sm‐Fe‐Nボンド磁石を用いた大トルクモータの開発

研究課題

研究課題/領域番号 24656180
研究機関東北大学

研究代表者

中村 健二  東北大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (70323061)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2014-03-31
キーワード省レアアースモータ / 電気自動車 / Sm-Fe-Nボンド磁石 / アウターロータモータ
研究概要

平成24年度においては、有限要素法(FEM)の電磁界解析により、極異方性Sm-Fe-Nボンド磁石を用いたアウターロータ型永久磁石モータの最適構成について検討を行った。極異方性磁石は、磁石磁束が一方の面に集中するため、トルクが向上し、なおかつバックヨークが不要になると言われているが、これを定量的に評価した報告は無い。そこで、まずは一般的なラジアル異方性磁石を用いた同形状、同寸法のモータと比較を行うことで、極異方性磁石の得失について検討を行った。その結果、極異方性磁石を用いたモータの方が、ラジアル異方性磁石を用いたモータよりもトルクが大きくなることが明らかになったが、一方でそのためには磁石長をある程度長くする必要があることがわかった。最適寸法を明らかにするため、磁石使用量でトルクを規格化したところ、磁石1極当たりの幅と長さの比が2:1のときに最も良い性能が得られること、またバックヨークも不要になることが明らかになった。
続いて、上述の検討により、極異方性磁石の優位性が明らかになったが、逆に磁石量は増えてしまうことが明らかになったため、この磁石量を削減する目的で、モータの多極化について、さらに検討を行った。具体的には、磁石1極あたりの幅と長さの比を2:1に保ちながら、極数を増やしていったところ、今回のケースでは40極まで増やすことで、従来のNd-Fe-B焼結磁石を用いたモータとほぼ同等の性能が得られることが明らかになった。
以上により、本年度の所期の目標はほぼ達成されたと言える。H25年度においては、今年度の成果に立脚し、実機の試作と実証試験を行う予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

研究実績の概要でも述べたように、本年度の研究計画はほぼ予定通りに実施できたことから、研究はおおむね順調に進展していると評価できる。

今後の研究の推進方策

当初の研究計画通り、Sm-Fe-Nボンド磁石を用いた永久磁石モータの試作と実証試験を行う予定である。
なお、現状の予算では、当初計画していた小型電気自動車クラスの2kWのモータの試作は困難であるため、容量を数100W程度に抑えたモータを試作する予定である。ただし、実現可能性評価には十分であるため、全体の研究計画に与える影響は極めて小さいと考えている。

次年度の研究費の使用計画

次年度使用額は、今年度の研究を効率的に推進したことに伴い発生した未使用額であり、平成25年度請求額と合わせ、平成25年度の研究遂行に使用する予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 希土類磁石とフェライト磁石を併用したフラックスバリア型アウターロータIPMモータの基礎特性

    • 著者名/発表者名
      石井聡一,長谷川祐,中村健二,一ノ倉理
    • 学会等名
      電気学会A部門大会
    • 発表場所
      秋田

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公開日: 2014-07-24  

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