本研究では、従来より利用されてきた伝導電流や磁化電流によるローレンツ力とは異なり、分極電流によるローレンツ力を利用した新しい原理のモータを提案した。本モータでは、平板コンデンサにより対象物体に高周波の電界を印加し分極電流を発生させると同時に、直列に接続したコイルにより同位相の磁界を印加することで物体に一定の力を及ぼす。これらは直列共振回路となるため、共振周波数において大きな電流で駆動できる。本研究では提案モータの周波数特性を明らかにし、等価回路モデルを提案するとともに実験により誘電体に対して微小ながら2.8mgfの力を確認した。非磁性・非導体に力を発生させられるため新しい用途開拓が期待できる。
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