強磁性体酸化物であるPr1-xSrxMnO3(PSMO)薄膜を作製し、そのテラヘルツ帯における伝導度の温度変化をテラヘルツ時間領域分光法で計測した。このとき、さらにテラヘルツ波の偏光面が[1-10]方向に対して0度、45度、90度の方向の時のスペクトルを測定し、それぞれ比較した。 その結果、偏光方向が[1-10]方向の時の光学伝導度は、通常の金属と同様Drude的なスペクトルが強磁性体金属相で顕著に見られたが、90度傾けた[001]方向の時は、約4meV程度にピークのある、非Drude的な振る舞いが見られ、面内で伝導機構のクロスオーバーが生じていることを見出した。
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