研究課題
本研究では、電子・光・スピン機能を混載した多機能ハイブリッド集積回路の基盤技術の創出を目指し、申請者独自のSiGe 結晶成長技術を活用し、絶縁膜上におけるSi1-XGeX(0≦X≦1)単結晶の創成を行う。本年度は、2年計画の第2年度として、下記の研究を行った。①二次元組成傾斜テンプレートの形成平面内でSiGe 組成が傾斜的に変化するテンプレートを実現する鍵が「SiGe偏析現象の活用」である。SiGe薄膜を用いて溶融成長すれば、固液界面でGeが溶融領域へと偏析し、Ge 組成が傾斜分布する。その結果、均一組成であったSiGe薄膜のGe濃度分布が傾斜型に変化し、格子定数が横方向に変化したテンプレートが形成されると期待される。そこで、ランプアニール等を用いて冷却速度を広範囲に変調して偏析のダイナミクスを制御する手法を検討した。溶融成長後のGe 分布をラマン分光法で実測し、冷却速度が偏析現象に与える影響を定量的に明らかにした。②テンプレート上における新機能薄膜の結晶成長ユニバーサル・テンプレート上に、それらと格子定数を同じくする機能材料をエピタキシャル成長し、結晶性を電子顕微鏡観察で評価した。その結果、機能性材料が高品位成長していることが明らかになった。ユニバーサル・テンプレート層の有効性の実証であり、Siプラットフォーム上に於ける新機能材料混載の基盤技術の構築である。
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