臨床用磁気共鳴画像診断装置(MRI)を用いて癌組織の殺傷に十分な発熱を生じる共振回路インプラントを試作し、磁性体を含まないインプラントにおいて、その発熱上限を制御するとともに、体内の浮遊容量で変動する共振周波数をMRIのRF周波数に同調する手法を確立することを目指す研究である。 非磁性熱収縮ポリマーをコイルコアに採用、温度上昇によるインダクタンス変化により共振周波数を変化させ、共振回路インプラントの発熱抑制が可能なことを示すことを研究目的とする。 平成26年度は、コイルコアの移動により、コイルのインダクタンスが変化し、共振周波数がシフトすることによる共振回路インプラントの温度制御が可能であることを確認し、その自律的制御を実現する手法としての有効性を明らかにした。さらに、コイルコアがインプラントを駆動させるためにも有用であり、体内で誘導させることが期待されるとの知見を得た。
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