金属を触媒としたSiの気相エッチング反応を確認するとともに、その原理を示した。反応は、フッ酸ガスを含む空気中において、触媒金属膜を堆積させたSi基板を100℃程度に加熱して行った。Auを触媒膜に用いた場合には、Si原子がAu層を透過して膜表面においてAuの触媒作用により酸化エッチングされて孔が形成される。Pdを触媒とした場合には、PdとSiが合金層を形成し、その表面でエッチングが進行する。この合金層の形成が等方的に起こるために、触媒のPdのサイズが小さい場合には、孔が広がる特徴がある。異種金属を組み合わせた触媒膜を用いると、触媒作用に違いにより円弧状の孔形成が起こることも見出した。
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