一般化コヒーレント・パルス位置変調法は,暗号学のシャノン限界を超える物理暗号を実現する理論モデルである一般化盗聴通信モデルにほぼ等価な特性を持つことが期待されている。本研究ではその実現を目指し,位相マスク型光通信量子暗号の実現法を解明することに挑戦し,光ファイバ通信で主に用いられる波長1.5μm帯で動作する液晶空間光変調器など光通信用デバイスを用いて,周波数領域で位相変調する方式で位相マスク型光通信量子暗号を実現する方法の解明に成功した。本成果により,暗号学のシャノン限界を超越する究極の光通信量子暗号の実現に向け大きく前進した。
|