研究期間全体を通じて実施した研究の成果は下記のとおりである. (1)CG型AMC基板の比帯域幅を表す式を等価回路を用いて導出,モーメント法を用いたパラメトリックスタディにより,その妥当性を示した.導出した式は,比帯域幅は波長で規格化した誘電体厚さに比例し,その比例定数はキャパシタンスグリッドの設計パラメータや誘電体の比誘電率には依存しない,すなわち,比帯域幅は誘電体厚さのみで決定されるという極めて重要な結果を示している. (2)CG型AMC基板が,約3倍離れた2つの周波数帯域においてPMC特性を有することを理論的に明らかにし,モーメント法を用いた解析によりその妥当性を示した. (3)3波長程度の有限の大きさのCG型AMC基板であっても PMC特性を実現していることを,AMC基板上に配置したダイポールアンテナの放射特性(インピーダンス特性,放射パターン)解析により検証した. (4)反射板装荷FSRや反射板装荷CGをモーメント法によって解析するシミュレータを開発した. (5)査読付き論文2件,学会発表21件(内,国際会議4件),出願特許1件
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