研究課題
本研究では,カメラのようなプライバシー侵害が無く,また,人に何かを持たせたり,家に多くのセンサを設置せずに高齢者等の見守りが可能な電波センサの開発が目的である.平成25年度は,見守りに重要な転倒検出について検討した.まず,アレーセンサとドップラーセンサを用いて,アレーセンサから得られる複数の電波特徴量とドップラーセンサに基づく特徴量に基づく転倒検知法について検討した.その際,ドップラーセンサから見通し内にいる場合と,見通し外にいる場合について検討し,実験の結果,高い推定精度が得られることを確認した.また,アレーセンサのみを用いた転倒検知法についてもけんとうした.アレーセンサのみを用いた場合,見通し内及び見通し外の両方で,高い転倒検知精度を達成できることを実験により確認した.この方法は,転倒を転倒の前後を含めたシナリオとして学習し,機械学習によりう転倒を検知する方法である.さらに,学習したシナリオ以外の転倒も検知することを目指し,転倒をシナリオとして学習するのではなく,より短い時間長の観測窓を設定し,その窓をスライドさせていき,観測窓単位で転倒か否かを判定し,さらにその判定結果の出方によって転倒を検知する手法を提案した.提案手法は,任意のシナリオに対し,観測窓の時間長程度で転倒か否かを判定できるため,様々なケースに適用することができる.さらに,転倒を学習する環境や人と,実際に転倒を検知する環境や人が違う場合にも適用できる.提案法の有効性を,実験により評価し,その有効性を確認した,
2: おおむね順調に進展している
当初の予定通り転倒検知手法を提案でき,順調に進んでいる.
今回の手法を様々な環境に適用できるよう,実験を含めて評価を進める予定である.
アレーセンサの開発を依頼しており,それまではこれまでの装置を使って実験したため.新たに開発予定のアレーセンサを購入する予定である.
すべて 2013 その他
すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (12件) (うち招待講演 3件) 備考 (1件)
International Journal of Wireless Information Networks
巻: 10.1007/s10776-013-0211-y ページ: -
10.1007/s10776-013-0211-y
Trans. of IEICE
巻: vol. 3, no. 2A ページ: pp. 33-34
Advances in Internet of Things
http://www.keio.ac.jp/ja/press_release/2013/kr7a4300000cbrc1.html