土の常温固化技術を利用した「たたき工法」に注目した。たたき工法とは、母材となる土に消石灰とにがりを添加し、適量の水と練り混ぜ、締固める方法である。たたき土をブロック化した「たたきキューブ」を提案し、短期養生におけるたたきキューブの最適な配合と強度を評価した。さらにたたきキューブに付加価値を持たせるために、古くから壁材として使用されている漆喰の利用を検討した。 その結果、適度な消石灰を添加することで短期養生でも実用的な強度が得られた。たたき工法は簡便に実施でき、低環境負荷の地盤材料を作成できる。また、漆喰を利用することでたたきキューブの外形の保持や保水性という付加価値を持たせることができた。
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