環境中に排出される化学物質による汚染を防ぐために、個々の化学物質を規制する方法が行われてきた。しかしながら、化学物質は現在約7,000万種類が生産・登録されており、今もなお次々と新しい化学物質が日々生み出され、使用されている。それら全ての毒性を把握し、管理するのは容易なことではない。そこで、生物を用いて排水の毒性を直接評価するWET手法の考え方が近年注目されている。本研究では、生態系の一次生産者である藻類を用いた生態毒性試験の開発を試みた。光合成阻害試験は藻類の光合成に対する影響をほぼリアルタイムに観測でき、また、1 mL以下の少ないサンプル量での試験が可能であることが明らかとなった。
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