• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2013 年度 実績報告書

木質材料の圧密加工により発現する復元特性のスマート制御技術とその利用

研究課題

研究課題/領域番号 24656324
研究機関大分大学

研究代表者

井上 正文  大分大学, 工学部, 教授 (60128337)

研究分担者 田中 圭  大分大学, 工学部, 助教 (00325698)
キーワード圧密木材 / 接合部 / 復元力 / 乾湿繰り返し
研究概要

本研究では、木材加工の分野で研究開発が行われている圧密加工技術を利用して、金物を使用しない木材接合の開発を模索している。特に圧密木材が水分や熱により変形を回復する現象(以下、復元とする)を利用した木材接合部の開発について取り組んでいる。
本年度の研究では、圧密前処理、変形固定時の乾燥温度、強制復元処理時間の違いで、変形固定解除後に寸法変化が安定し、接合具として利用した際に高い復元応力および寸法変化が期待できる圧密木材の製作方法の検討を行い、また長期間にわたる乾湿の繰り返しで、圧密木材の応力および寸法の変化を調べるための実験を行った。その結果、以下のような知見が得られた。4サイクル終了後、圧密前無処理で圧密加工後、40℃で乾燥させながら変形を固定し、自然復元させた試験体が乾湿の繰り返しにより、応力および寸法変化で上昇方向の変化を維持していることが分かった。これに対して、圧密前処理、変形固定時の環境温度に関わらず、スチーム5分の強制復元処理を行った試験体が乾湿の繰り返しにより応力は低下し、寸法変化は縮小方向に変化するものは無かったが寸法変化の増加率が少なくなる結果となった。以上のことから、込栓や鼻栓などを打ち込んだ後に初期剛性の向上を期待する接合部に圧密木材を使用する際、乾湿が繰り返されることで応力および寸法の変化が増加する、圧密前無処理で圧密加工後、40℃で乾燥させながら変形を固定し、自然復元させる圧密木材が最も適していると考えられる。

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2014 2013 その他

すべて 学会発表 (7件)

  • [学会発表] 圧密木材の復元特性を利用した木材接合法の開発 (その8)圧密加工方法に違いによる寸法及び復元力の変動2014

    • 著者名/発表者名
      岩崎在憲・加藤誠也・田中圭・井上正文
    • 学会等名
      日本建築学会大会
    • 発表場所
      神戸大学
    • 年月日
      20140912-20140914
  • [学会発表] 圧密木材の変形復元を用いた木材接合法の開発 (その9)側面からちぎり状に挿入した場合2014

    • 著者名/発表者名
      加藤誠也・岩崎在憲・田中圭・井上正文
    • 学会等名
      日本建築学会大会
    • 発表場所
      神戸大学
    • 年月日
      20140912-20140914
  • [学会発表] 圧密木材の変形復元を用いた接合具をちぎり状に挿入した接合部の強度性能2014

    • 著者名/発表者名
      井上正文,加藤誠也,岩崎在憲,田中 圭
    • 学会等名
      日本木材学会大会
    • 発表場所
      愛媛大学
    • 年月日
      20140313-20140315
  • [学会発表] 圧密木材の復元特性を利用した木材接合法の開発 (その6)乾湿繰り返しによる応力緩和及び寸法変動2013

    • 著者名/発表者名
      岩崎在憲・加藤誠也・田中 圭・井上正文
    • 学会等名
      日本建築学会大会
    • 発表場所
      北海道大学
    • 年月日
      20130830-20130901
  • [学会発表] 圧密木材の復元特性を利用した木材接合法の開発 (その7)圧密木材の鼻栓接合への応用2013

    • 著者名/発表者名
      加藤誠也・岩崎在憲・田中 圭・井上正文
    • 学会等名
      日本建築学会大会
    • 発表場所
      北海道大学
    • 年月日
      20130830-20130901
  • [学会発表] 圧密木材の変形復元を用いた木材接合法の開発 (その8)圧密加工方法の違いによる寸法及び復元力の変動

    • 著者名/発表者名
      岩崎在憲・加藤誠也・田中圭・井上正文
    • 学会等名
      日本建築学会九州支部研究報告会
    • 発表場所
      佐賀大学
  • [学会発表] 圧密木材の変形復元を用いた木材接合法の開発 (その9)側面からちぎり状に挿入した場合

    • 著者名/発表者名
      加藤誠也・岩崎在憲・田中圭・井上正文
    • 学会等名
      日本建築学会九州支部研究報告会
    • 発表場所
      佐賀大学

URL: 

公開日: 2015-05-28  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi