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2013 年度 実施状況報告書

モバイル・ホスピタルのフィージビリティ

研究課題

研究課題/領域番号 24656342
研究機関東京大学

研究代表者

岡本 和彦  東京大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (40361521)

キーワードモバイル・ホスピタル / 災害 / 過疎地 / 無保険
研究概要

2013年度は車を用いたモバイル・ホスピタルの実例である、Remote Area MedicalならびにRonald McDonald Care Mobile, Chattanoogaを調査した。両者とも米国テネシー州に本部を持つNPOである。
Remote Area Medicalは1985年に設立され、平時は月2-3回の頻度で全米を車で巡り、学校や教会といった大空間を持つ公共施設に医療機器を展開して診療を行う。無保険者を対象とした歯科、眼科、一般健診が中心であるが、遠隔地で災害が起こると飛行機で国外にも赴き、救急医療や患者搬送も行う。診療機器以外の物品はほぼ現地調達して所持品を最低限にすると同時に、スタッフもほぼボランティアにして支出を減らしている。診療機器が既製品で建物や乗り物に固定されていないため、更新が容易なうえ、乗り物自体にもほとんど改造がなく、修理や買い換えがすぐにできコストも低い。災害時に大規模な活動が必要な場合でも、同種の機器と乗り物はすぐに調達できるので、対応可能であろう。
Ronald McDonald Care Mobileも同種のNPOであり、歯科に特化して主に学校を利用している。トレーラーを改造して歯科診察台を2台設置しているため、患者の人数変動や機器更新に対する融通が利きにくい。また、学校によっては校内を待合室に利用させてくれない、トイレを使わせてくれないなど十分な協力が得られない場合がある。さらに、州の民間保険制度適用範囲の変更により、移動病院での歯科診療が不可となり、無料診療にしか用いることができなくなり患者数が減ってしまうなど、周辺状況に振り回されている様子が窺えた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

25年度に予定していた調査対象とはうまく連絡が取れなかったが、代わりに26年度に行う予定だった米国調査を行うことができたため。

今後の研究の推進方策

予定通り事例収集を進めた上で、日本に求められるモバイル・ホスピタル像を明らかにする。

次年度の研究費の使用計画

前倒し請求の見積りが実際の使用額をわずかに上回ったため。
物品費として使用する。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2013

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] インドの病院列車における医療活動の実態 モバイル・ホスピ タルのフィージビリティ22013

    • 著者名/発表者名
      岡本和彦
    • 雑誌名

      日本建築学会大会学術講演梗概集

      巻: E-1 ページ: 173-174

  • [学会発表] Feasibility of Mobile Hospital in Japan2013

    • 著者名/発表者名
      Kazuhiko Okamoto
    • 学会等名
      East Asia Symposium
    • 発表場所
      Seoul, Korea
    • 年月日
      20131031-20131031
  • [学会発表] Feasibility of Mobile Hospital in Japan2013

    • 著者名/発表者名
      Kazuhiko Okamoto
    • 学会等名
      33rd annual meeting of the International Union of Architects - Public Health Group
    • 発表場所
      Toronto, Canada
    • 年月日
      20130925-20130925
  • [学会発表] インドの病院列車における医療活動の実態 モバイル・ホスピ タルのフィージビリティ22013

    • 著者名/発表者名
      岡本和彦
    • 学会等名
      日本建築学会大会
    • 発表場所
      北海道大学
    • 年月日
      20130830-20130830

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公開日: 2015-05-28  

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