事例調査を病院船、内視鏡検査車(日本)、病院列車(インド)、移動病院、歯科診療車(米国)、コンテナ仮設病院(南ア)で行ったところ、いずれも入院機能がなかった。その他に多く共通していたのは、医師・看護師を常勤で持たない、現地にない医療機器だけを運搬して部屋や什器、エネルギーは現地調達している点である。これによって人件費や保管スペースといった固定費用だけでなく、車輌の購入費や改造費、運搬費用も切り詰めることができる。 病院建築の持続に必要な医療機器の更新は、機器にあわせて乗りものをカスタマイズしたものほど遅れていた。法的な手続きや制約、ボランティアや資金調達の困難といった問題点も見いだされた。
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