本研究では、歩道の面の硬さ及び柔らかさに着目し、成人男女が硬さの異なる歩行面を歩いた時の、脳波α波とβ波の発現状況から、世代ごとに脳活動の変化を観察し、高齢者の脳を活性化させる歩道の硬さについて調べた。実験課題は、厚さの違う2種類のスポンジ、発泡スチロール、そして塩化ビニルの床の上を、ランダムな選択によって歩くこととした。そして厚いスポンジの歩行面での歩行が脳活動を活発にし、60歳以上ではその影響が他の年齢の人たちより最も多いことが分かった。これらの結果から、柔らかい歩行面をもつ歩道は、硬い面をもつ歩道よりも高齢者の脳を活性化させる可能性があることが示唆された。
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