本研究では、①日本における町家ファサード評価において、地域特性が評価にどのような影響を及ぼすか、②アジアにおけるショップハウスのファサードの評価に、町家ファサードに対する評価システムを援用可能かどうか、について検討を行った。①の検討においては、町家が立ち並ぶ歴史的都市では評価の傾向は概ね共通しているものの、居住者が自身の街並みを形成する町家ファサードデザインの特性を理解し、地域にふさわしいデザインを好む傾向があることが示された。②の検討においては、世界遺産都市マラッカを対象として、評価対象となるショップハウスファサードの構成要素の抽出を行い、使用されている色彩情報を明らかにした。
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