研究概要 |
ハーフメタル性を有するMn基ホイスラー合金の相状態と磁気特性を調べた。Mn2VAl合金は組織制御と規則化熱処理を的確に行うことで、高い規則度を有するL21相が得られ、その場合に理論計算値と合致する磁化の値を有することが分かった。また、スピン波分散係数は約5.5 meV-(nm)2であり、単位胞あたり同程度の磁気モーメントを有するCo基ホイスラー合金の値と比べて2倍ほど大きく、磁気状態の熱的安定性が非常に高いことが分かった。なお、Mn2VAlは光電子分光測定のために単結晶も育成した。ほかに探索として6種のMn基ホイスラー合金を作製したが、Mn2VGa, Mn2CoGa合金でL21単相が得られた。
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