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2012 年度 実施状況報告書

コンビナトリアルアプローチによる高耐食Mg-Li合金の開発

研究課題

研究課題/領域番号 24656428
研究機関東北大学

研究代表者

赤尾 昇  東北大学, 工学(系)研究科(研究院), 助手 (80222503)

研究分担者 原 信義  東北大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (40111257)
武藤 泉  東北大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (20400278)
研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2014-03-31
キーワードMg-Li合金 / コンビナトリアルマテリアル / 高耐食性
研究概要

従来の耐食材料開発では,各組成のバルク試料を作製し,それらの耐食性を個別に評価する手法がとられてきた。この方法では材料開発に要する時間が長いという欠点がある。最近,「コンビナトリアルアプローチ」と呼ばれる材料開発法が注目されている。この方法は材料開発の大幅なスピードアップが期待できる方法である。
またIBSD法を用いると組成を連続的に変化させた薄膜を合成できる。一方,ミクロ電気化学セルを用いると,直径数十~数百μmの局所測定ができる。この微小電極面内での組成変化は僅か(±0.05%程度)であることから,一枚の試料で各組成部分の電気化学計測が可能である。このように両手法を組み合わせることによってコンビナトリアルな耐食材料開発が行える。
本研究では,Li含有量を連続的に変化させたMg-Li合金薄膜を合成し,合成した薄膜の各組成部分についてミクロ電気化学セルを用いた局所電気化学計測を行い,耐食性について検討する。
試料には,Li含有量を連続的に変化させたMg-Li合金薄膜を合成し,合成した薄膜の各組成部分についてミクロ電気化学セルを用いた局所電気化学計測を行い,耐食性について検討する。
評価法としては,合成した組成傾斜薄膜の各組成部分におけるミクロ電気化学計測を行うことで耐食性の評価をする。また,X線光電子分光法,オージェ電子分光法および初期酸化過程のin-situ解析などの不働態皮膜の性状解析を行い,耐食性改善機構を明らかにする。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

東日本大震災後の装置損傷により十分な研究環境が整っていないこと及び機器入替作業を含む復興業務が繁多であるため。
一方,新たに購入予定の物品はほぼ揃い,解析システム構築を行いつつある状況である。

今後の研究の推進方策

作製装置の復旧を図るとともに平成25年5月31日以降となるXPS装置の災害復興による装置入替事業を完結させ,平成24年度購入物品を用いた評価システムの構築を図り,研究遂行を行う。
具体的には,①組成傾斜耐食Mg-Li合金薄膜の合成とミクロ電気化学セル電気化学的性質の評価を行う。②耐食Mg-Li-X合金薄膜上の酸化皮膜の性状解析,ならびにコンビナトリアルアプローチによる新規の耐食Mg-Li-X合金の開発を目指す。また,ミクロ電気化学セルを用いた組成傾斜Mg-Li-X合金薄膜の電気化学的性質の評価,Mg-Li合金薄膜の結晶構造および表面構造解析や自然酸化物皮膜および不働態皮膜の化学組成分析を行う。

次年度の研究費の使用計画

平成24年度で準備できなかった精密測定,特に脆弱な建物基礎構造を有する仮設研究棟(プレハブ)での実験を行う際に欠かせない除震台など,平成24年度の評価システム構築検討過程で明らかになった消耗品や実験上必要となる消耗品(基板,ターゲット材,AFM用カンチレバー)等を購入する計画である。

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公開日: 2014-07-24  

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