本研究は、加工方式による3次元量子ドット太陽電池形成を目的に、3次元量子ドット太陽電池形成のための基板形成および3次元量子ドット形成プロセスの確立を行った。前者では、多層トンネル接合PIN型Si太陽電池基板を提案し、3次元量子ドット太陽電池基板の構造を決定した。試作評価では、絶縁膜の膜厚の決定、多層構造の影響等を調べ、絶縁膜厚1nm、3層構造までは、太陽電池特性が出ることを実証した。また、後者では、電子線描画では達成できない10nm径以下のドット列形成を自己組織化法で行い、これを、SF6+O2プラズマエッチング耐性のあるカーボン膜に転写し、最終的には多層膜基板を加工するプロセスを確立した。
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