母材上に異なる種類の粉末を塗布した後、高速回転する円柱状の工具を押し当てながら移動させることで摩擦熱を発生させ、「摩擦ー分散―拡散ー変態」や「攪拌ー分散ー拡散ー固溶ー析出」等の複雑な固相反応を1プロセス中で行い、その部位の特性を大幅に向上させる手法を確立した。本手法により例えば、成形性の良い素材で大型構造物を製作した後、必要に応じて任意の場所を高強度化し、構造物全体の機械的特性を維持する斬新なプロセスを構築することが可能となった。 「攪拌ー分散」に関しては、2つのX線源を用いた世界で初めてとなる三次元固相流動可視化システムを構築し、Al合金および鉄鋼材料に対して、試料内の流動を直接観察した。
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