スパッタリング法によるCu2ZnSnS4薄膜の堆積においてホットウォール(高温の粒子反射壁)をターゲット-基板間に設置し,組成,構造,および物性の制御を試み,研究成果として以下を得た. ●Zn比の減少,およびそれにともなうS比の増加を抑え,同時に結晶子サイズを,ホットウォールを使用しない場合の数-10 nmに比べて16-26 nmへと向上した.この時にバンドギャップは1.6-1.7 eVとなり,ホットウォールの使用による改善が達成された. ●総括として,粒子反射壁の役割についての考察をおこない,粒子反射壁による組成,薄膜構造の改善結果などとともに成果を論文としてまとめた.
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