グラフェン合成方法で,CVD法は高品質かつ大面積成長の観点から最も有望である.昨年度は.単結晶Al2O3やMgOを代わる基板としてFujiiらが報告している単結晶マイカ(001)を選択しグラフェンの触媒の単結晶Cu膜を堆積し,成長条件を詰めた結果,ほぼ欠陥の無いグラフェンを成長させることに成功した.また,移動度として4500cm2/Vs程度の値を得ている.本年度は,転写時のグラフェンの方向を揃えることを目標に,micaとCの方位関係を詳細に検討した.EBSPを利用した方位解析の結果,グラフェン成長後に形成されるCuの6角形の穴から方位を特定することができることが分かった.これらより,任意位置に方位を決めたグラフェンを転写可能になるとかんがえている.
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