研究課題/領域番号 |
24656461
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
塚田 隆夫 東北大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (10171969)
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研究分担者 |
高見 誠一 東北大学, 多元物質科学研究所, 准教授 (40311550)
竹中 信幸 神戸大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (50171658)
齊藤 泰司 京都大学, 原子炉実験所, 教授 (40283684)
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キーワード | 中性子ラジオグラフィ / 超臨界水熱合成 / その場観察 / 数値シミュレーション / CeO2ナノ粒子 |
研究概要 |
本研究では,ナノ粒子の超臨界水熱合成において実際に使用されているSUS製流通式反応器を対象とし,反応器内部における原料と超臨界水の流動・混合状態に及ぼす諸因子(両流体の流量,超臨界水の温度,反応器内圧力,反応器幾何学形状等)の影響を明らかにすることを目的として,中性子ラジオグラフィによるその場観察及び数値シミュレーションを実施した。その結果,以下の成果が得られた。 (1) 流通式反応器を対象とした中性子ラジオグラフィ(2次元計測)によるその場観察実験を行い,反応器内混合部の温度分布,水密度分布に及ぼす反応器幾何学形状,超臨界水及び原料(室温水を使用)の流量の影響を明らかにした。また,同条件における熱流動数値シミュレーションを汎用熱流体ソフトウェアFLUENTにより実施し、実験結果との比較からその妥当性を検証するとともに,各条件における反応器内速度場,温度場の詳細を明らかにした。 (2) 流通式反応器内の流動・混合状態を中性子ラジオグラフィにより3次元計測するために,中性子CT(コンピュータトモグラフィ)用装置を製作し,可視化実験を行った。さらに,得られた中性子透過像から反応器内の3次元水密度分布を得るための画像解析手法を確立した。その結果,本手法により,反応器内水密度分布の3次元計測に成功し,反応器幾何学形状の影響を明らかにした。 (3) (1)の流通式反応器を用い,同条件でCeO2ナノ粒子の超臨界水熱合成実験を行うとともに,反応器内熱流動数値シミュレーションを実施し,合成ナノ粒子の粒子径分布と反応器内熱流動場との相関を明らかにした。 なお,以上の中性子ラジオグラフィの実験は京都大学原子炉実験所の原子炉を利用した。
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