研究課題/領域番号 |
24656464
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研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
神谷 秀博 東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (20183783)
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研究分担者 |
荻野 賢司 東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (10251589)
飯島 志行 横浜国立大学, 環境情報研究科(研究院), 講師 (70513745)
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キーワード | ミクロ相分離 / 表面設計 / 導電性ポリマー / ナノ複合体 / ナノファイバー |
研究概要 |
今年度は、前年度までに調製した擬液体重合性ナノ粒子を用い、導電性ナノ粒子の樹脂中における高効率・高濃度(高コントラスト)配列化をi)得られた重合性擬液体状ナノ粒子と様々な分子量のPS-PEOブロックポリマーを溶媒中で混合し、塗布・乾燥過程で誘起される相分離現象を用いたナノ粒子の配列、ii)重合性擬液体状ナノ粒子自体をモノマー成分として応用し、シード粒子重合プロセスにおける反応原料成分として添加する事でナノ粒子が特異配列した複合体の調製を試みた。 擬液体状重合性ナノ粒子とPS-PEOブロックポリマーを用いた機能性ナノ粒子の配列化では、前年度までの予備検討を終えた、擬液体状重合性ナノ粒子・PS-PEOブロックポリマー・有機溶媒の混合物を用いて、基板上に塗布・乾燥し、構造の観察を行った。PS-PEO分子量、PS/PEO比、擬液体重合性ナノ粒子添加量、乾燥操作温度などが、得られた樹脂塗膜中におけるナノ粒子配列状態に及ぼす影響を整理した結果、界面構造の制御により、PSまたはPEOポリマー内に選択的に表面修飾したナノ粒子の析出には成功した。 界面設計した、ナノ粒子のミクロ相分離したポリマー界面への析出は、ナノ粒子の存在によりミクロ相分離挙動が変化し、想定した複合構造が生成しないことが認められ、ミクロ相分離構造生成挙動が、ナノ粒子の介在により変化する現象が確認された。この影響を低減するために、ナノ粒子の表面修飾構造の設計を試みた。その結果、ミクロ層構造の生成特性に一定の改善が見られた。界面構造設計したナノ粒子がバルクポリマーなど材料界面構造に及ぼす影響を解明するため、ナノ粒子と同様の構造に表面修飾した場合の界面間相互作用の変化をコロイドプローブAFM法により解析を行い、本研究で用いたナノ粒子界面構造設計は、極めて複雑な表面相互作用を発現することを明らかにした。
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