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2013 年度 実績報告書

プロトン交換ゼオライトでのプロトンケミカルシフトの変化に及ぼす温度の影響

研究課題

研究課題/領域番号 24656486
研究機関東京工業大学

研究代表者

馬場 俊秀  東京工業大学, 総合理工学研究科(研究院), 教授 (50165057)

キーワードH-ZSM-5 / 温度可変1H MAS NMR / ケミカルシフト / 酸強度
研究概要

申請者が設計制作したNMRプローブを用いて,従来測定が困難であった400℃での固体高分解能プロトンNMR (1H MAS NMR)スペクトル測定を行い,以下の1)及び2)を目的とした。
1)プロトン交換ゼオライトを試料として,室温から400℃までの温度領域において1H MAS NMR スペクトル測定を行なう。
2)1)の結果を基に,プロトンケミカルシフト値の変化に及ぼす温度の影響を明らかにする。この測定によってプロトンの電子状態に及ぼす温度の影響を明らかにする。
上記の目的を達成するため,測定試料としてゼオライト骨格がMFI 構造であるゼオライトを選択した。具体的には,シリカライト,骨格に B3+とAl3+がそれぞれが存在するB-ZSM-5とAl-ZSM-5である。これらのゼオライトでは,室温での酸性プロトンに帰因するケミカルシフト値が大きい程,ケミカルシフト値の温度依存性が高い。また,これらのゼオライトを触媒として,エタノール転化反応と1-ヘキセン転化反応を行なうと,ケミカルシフト値が大きく,温度の依存性が大きいゼオライト程,高い酸触媒活性を示した。いずれのゼオライトにおいても,ケミカルシフト値は温度が高くなる程,大きな値を示した。
これまでの実験結果に基づいて,以下の結論に至った。 (1) 酸強度と各種の方法で推定された酸強度の測定値がお互いの関連性はあるが,厳密には別のものである。(2) 酸強度は絶対値として表現することはできないが,各種の方法で推定された測定値は,相対値として妥当である。(3) 酸強度弱いゼオライトの酸強度の相対評価に,温度可変1H MAS NMR 測定が有効である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2013

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Selective production of ethylene and propylene via monomolecular cracking of pentene over proton-exchanged zeolites: Pentene cracking mechanism determined by spatial volume of zeolite cavity2013

    • 著者名/発表者名
      Akimitsu Miyaji, Yasuharu Sakamoto, Yasuyoshi Iwase, Tatsuaki Yashima, Ryutaro Koide, Ken Motokura, Toshihide Baba
    • 雑誌名

      Journal of Catalysis

      巻: 302 ページ: 101-114

    • 査読あり

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公開日: 2015-05-28  

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