研究課題/領域番号 |
24656491
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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研究機関 | 首都大学東京 |
研究代表者 |
野村 琴広 首都大学東京, 理工学研究科, 教授 (20304165)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 触媒・化学プロセス / 高分子合成 / 二酸化炭素排出削減 / 有機工業化学 / ナノ材料 / 高性能分子触媒 / 担持分子触媒 |
研究概要 |
本課題は集積型シングルサイト固定化触媒の設計・合成と環境調和型合成プロセスへの適用で、形状・組成が制御された星形・球状ポリマー表面に機能の異なる錯体を緻密に集積化・担持した触媒を設計・創製し、協奏機能効果により効率的な合成プロセスを開拓することを期間内の最終目的としている。特に申請者が最近報告・確立した末端官能基化(表面修飾)手法を基盤に、異なる複数の錯体を表面に集積化が可能で、その特徴(協奏機能効果)を活かして、効率的な合成プロセスを開拓したいと考えている。平成24年度の主な成果は以下のとおりである。 Mo触媒によるノルボルネンのリビング開環メタセシス重合とその末端官能基化を用いて合成した固定化ピリジン配位子存在下でのルテニウム触媒によるケトン化合物の水素移行還元反応では、広範な基質においても高い官能基選択性が発現すること、高い回収効率で触媒のリサイクル使用が可能となることを確認した(学術論文掲載)。しかし、現在の手法では得られる星型・球状ポリマーの枝の数(分枝数)が少ないことから、本年度はより枝分かれの多い材料の合成条件を探索した。従来手法では第1段階の重合の後に架橋剤を添加することでコア(核)を形成し、さらにモノマーの添加・重合により目的ポリマーを合成していたが、架橋剤の添加と同時に所定量のモノマーを共存させて核セグメントの架橋度を向上させることで、均一組成を維持しつつ、枝分かれ(分枝)のより多い星型・球状ポリマーが精密合成可能となった。現在、手法の確立とポリマーの同定を詳細に検討している途上で、この材料により複数の官能基がランダムに多数担持できるようになる可能性が極めて高い。従来手法との機能の比較も同時に検討し、最終目的を達成したいと考えている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
課題の達成には分枝数の多い材料の精密合成法を確立するほうがより好ましく、本年度の研究を通じて、目的は達成している。今後の展開を大いに期待している。
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今後の研究の推進方策 |
平成24年度の成果を基盤に、課題をさらに発展させる予定である。得られる材料の機能評価、及び担持分子触媒の合成を本年度には検討に移行したいと考えている。
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次年度の研究費の使用計画 |
設備については整備が進んでいるので、交付申請書に記載の通り、消耗品代や成果の発表のための打ち合わせ旅費として使用の予定である。
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