超音速乱流境界層における摩擦係数式を基に,温度勾配をもつ低亜音速乱流境界層における摩擦抵抗係数は,Richardson数が十分小さい時は速度分布が指数則でよく近似できることから,平板乱流境界層で用いられているブラジウス則Cf=0.025(Reθ)^(-m)からの偏差である温度比(Te/Tw)^(1-〈n+1〉m)(2m+1)/(1+m)が抵抗低減の大きさを表す予測式と,温度分布と速度分布より摩擦係数を求めて得られた実験結果(温度範囲0.89<Te/Tw<0.95,n=0.67)とよく一致し,速度分布クラウザー線図法で得られた摩擦係数は最大8.65%(平板の場合)低減したことを示した.
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