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2013 年度 実施状況報告書

海洋における長期連続モニタリング用半導体式高精度pH電極の開発研究

研究課題

研究課題/領域番号 24656545
研究機関九州大学

研究代表者

下島 公紀  九州大学, カーボンニュートラル・エネルギー国際研究所, 准教授 (70371490)

キーワードISFET-pH電極 / 海洋化学センサ / 現場連続計測 / 海底熱水活動 / 海洋酸性化 / CCS / ナチュラルアナログ
研究概要

今年度は、国内外においてISFETウェハーの新規作成の可能性を検討した。
① ㈱堀場製作所製のISFET-pH電極を用いて海洋での作動試験を実施した結果、現状の電極構造では海洋での使用は困難であることが判明した。電極構造の変更には、現在の製作ラインを変更する必要があるが、現時点では製作ラインの変更予定は無いとのことであった。
② スイス ヌシャテル大学を訪問してISFETウェハーの新規作成について打ち合わせた。当方で検討したISFET-pH電極のマスクデザインを元にISFETウェハーを新規作成する場合、費用は8,000CHF(約930万円)であった。MICROSENS(大学のスピンオフ企業)で作成した4種類(感応修飾金属膜が酸化タンタル2種、アルミナ、酸化ハフニウム)のISFET-pH電極を用いて海洋での作動試験を実施した結果、アルミナがもっとも良い性能を示したが、温度変化に対する特性変化が大きかった。MICROSENSで作成した電極は、研究協力の一環として少量であれば供給可能であった。
③ 国内のメーカーでは、半導体産業低迷により小規模のウェハー作成が不可能であることが判明したため、ISFETウェハーが作成可能な研究機関を精査したところ、九州工業大学マイクロ化総合技術センターの研究者が、深海等の極限環境下(低温・高圧)でのISFET特性変化に興味があり、設備を使用して作成が可能であることが分かった。しかし、SFETウェハーの作成においては、専属のISFETウェハー作成技師を確保し、完成までには少なくとも1年近くが必要であった。このため、事業期間延長を申請して平成26年度末の完成を目指すこととした。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

検討したISFET構造を基に、国内外のメーカーや研究機関にISFETウェハー作成を問い合わせたが、国内では半導体産業低迷により小規模のウェハー作成が不可能であり、海外の研究機関では新規作成に1千万円前後の費用が必要となることが判明した。平成25年9月に九州工業大学マイクロ化総合技術センターの設備を使用して作成が可能であることが分かったが、専属のISFETウェハー作成技師の確保が必要であった。このため、平成26年度に事業期間延長を申請した。

今後の研究の推進方策

① 九州工業大学マイクロ化総合技術センターにおいて、ISFET-pH電極ウェハーを作成する。
② 作成したISFET-pH電極は、その都度、作動試験を行い問題点の洗い出しを行い、改良したISFET-pH電極を作成する。これを繰り返し行うことによって、海洋で使用可能なISFET-pH電極の完成を目指す。

次年度の研究費の使用計画

検討したISFET構造を基に、国内外のメーカーや研究機関にISFETウェハー作成を問い合わせたが、国内では半導体産業低迷により小規模のウェハー作成が不可能であり、海外の研究機関では新規作成に1千万円前後の費用が必要となることが判明した。平成25年9月に九州工業大学マイクロ化総合技術センターの設備を使用して作成が可能であることが分かったが、専属のISFETウェハー作成技師の確保が必要であった。このため、平成26年度に事業期間延長を申請した。
①専属のISFETウェハー作成技師確保のための業務委託費(約150万円)。②ウェハー作成用部材費(約73万円)。③九州工業大学との打ち合わせのための交通費(約4千円)

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公開日: 2015-05-28  

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