今年度は、九州工業大学マイクロ化総合技術センター(KIT-CMS)においてpH計測用のISFETウェハーを作成し、その性能を評価した。 ①KIT-CMSでのISFETウェハーの作成においては、専属のISFETウェハー作成技師が必要であるため、作成および性能評価を業務委託した。ISFET構造設計については、本研究代表者、KIT-CMSの研究者、担当業者とで打合せを行い、pH計測用のFET、温度測定用のダイオードに加え、故障箇所の判別用にP-W端子、SUB端子を設ける構造とした。 ②KIT-CMSの半導体製造装置を用いてISFETウェハーを作成し、ウェハーから単体のISFET電極を切り出した。単体のISFET電極について、ダイオードの特性および空気中におけるFETのDrain-Source端子間の絶縁性を確認した。さらに、単体のISFET電極は性能評価用に配線基板に実装し、性能評価用の治具を製作した。 ③KIT-CMSで作成したISFET電極の性能評価用のpH基板を導入し、Ag/AgClガラス製参照電極および、塩化物イオン選択製参照電極(海洋で使用する参照電極)を用いて性能評価を行った。
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