高速中性子は放射線加重係数が大きいため線量管理では特に重要な粒子であるが、実用的な高速中性子カメラはいまだ存在しない。高速中性子をイメージングするためには、大きな有感体積をもつ高速中性子用の3次元位置有感型放射線検出器が必要である。本研究では、高速中性子カメラのセンサの実証モデルとして、透明な立方体をしたアクリル容器に液体シンチレータを封入し光電子増倍管をとりつけた検出器(Monolithic Cubic Detector)を開発し試験を行った。実験結果はMCDはバックグランドとなるガンマ線を排除しつつ、高速中性子のエネルギー付与量と散乱位置の両方を決めることができることを示唆している。
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