高効率太陽電池として期待されているCuInGaSe2(CIGS)太陽電池は、現在低コスト化を目指す動きが活発であるが、それに比べ高効率化を目指す動きは鈍い。そこで、本研究では、更なる太陽電池変換効率向上のための基礎物性を明らかにするためのCIGS単結晶成長と評価を行った。溶媒を用いた固相反応を用いて、融点以下の低温で作製が可能な移動ヒータ―法(THM)を用いて直径16 mmのCIGS単結晶成長に成功した。XRDとRaman分光測定から異相は観察されずCIGS単相であることを明らかにした。組成は、結晶インゴット全体にわたり均一であった。ホール効果測定から、n型伝導を示した。
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