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2012 年度 実施状況報告書

太陽光発電によるエネルギー自立型ICTを用いた新形質植物生産システムに関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 24656583
研究機関近畿大学

研究代表者

松本 俊郎  近畿大学, 生物理工学部, 教授 (50110242)

研究分担者 渡辺 俊明  近畿大学, 生物理工学部, 准教授 (50201207)
堀端 章  近畿大学, 生物理工学部, 講師 (70258060)
伊東 卓爾  近畿大学, 生物理工学部, 准教授 (90033274)
研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2014-03-31
キーワード太陽電池 / 遠隔計測・制御 / 補光 / 花成 / 指向性アンテナ / 無線 LAN ネットワーク
研究概要

(1)植物にLED照射を行うための点灯制御装置の製作;LEDを光源にしてパルス状の点灯消灯が行える回路をPICマイコンを用いて製作した。PICにタイマー機能を持たせてリレー回路につないでLEDユニットの電源をON・OFFすることにより点灯制御を行った。(2)ベルトコンベヤーの運転制御とLED点灯制御の統合化:植物育成室が設置されている場所での日の出および日の入りに関する時刻は経度、緯度を入力することにより国立天文台のホームページから入手できる。シーケンサーを用いて1年分のデータをテーブルにまとめて、格納しておき日の出、日の入り時刻、LED作動時刻、作動時間をモニター画面で入力する。自動モードにしておくと、上記の日の入り、日の出時刻が更新され各時刻にベルトが動作するように作成している。(3)パイロットプラントの設置場所から研究室までの遠隔計測ならびに制御システムの構築について:LAN通信を用いて、植物育成室の作物の生育状況、室温、太陽電池、蓄電池等の電力、電圧等はインターネットに接続された研究室のサーバーを介して閲覧できるようフローチャートや全体のプランを作成した。育成室と学内LANの間は直線距離で約700mあり、無線電波の進行を妨げる小高い丘が存在している。無線通信でLAN設置場所までデータを送受信することとし、指向性アンテナの設置場所ならびに工事方法について検討を行った。学内VLANに接続するために電算センター運営委員会に申請し許可を得た。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

(1)植物にLED照射を行うための点灯制御装置の製作:おおむね順調に進展している。理由:小規模50個のLEDパネルを作成し、その点灯に必要な電圧、電流を求め電源を用意した。したがって、もっと大規模のLEDパネルの点灯制御できるようにする必要がある。
(2)ベルトコンベヤーの運転制御:おおむね順調に進展している。理由:LED点灯装置の回路を変更しベルトコンベヤーが日の出時刻前にLEDの点灯制御が行えるようにできていないため。(3)パイロットプラントの設置場所から研究室までの遠隔計測ならびに制御システムの構築について:やや遅れている。理由:アンテナの学内設置場所の選定およびハードウエア、ソフトウェアの構想、機種選定について検討を繰り返し行ったため。

今後の研究の推進方策

(1)平成24年度に得られた結果を基にして、パイロットプラントの設置場所への制御、計測器具の設置、アンテナ設置、無線LANの試験的運用により電波の取得状況の確認調整を行う。遠隔計測ならびに制御システムの構築を行う。(2)植物育成室の作物の生育状況、室温、太陽電池、蓄電池等の電力、電圧等はインターネットに接続された研究室のサーバーを介して閲覧できるようシステムのソフトならびにハードの両面で実施する。パイロットプラント全体の性能について評価し、画像から高齢者でも収穫時期を判断できる情報を提供できるようなユニバーサルデザインの面などについて端末表示に考察と改善を行う。研究成果活用のために収穫面積とそこに必要なLED点灯回路の面積、そのために必要な太陽電池の面積、育成した植物の付加価値を考慮に入れて収益性について検討する。得られた結果を取りまとめ、成果の発表を行う。

次年度の研究費の使用計画

(1)研究室:PC設置(バックアップHDD,パトライト).(2)無線ラン:送受信指向性アンテナのためのポールならびに取り付け(到達距離1kmを準備している。設置テストを行う).(3)育成室:PC設置入出力インターフェースボード、計測制御信号中継BOX(入力、出力用各8点  最大16点まで増設)センサー(室温、太陽電池、蓄電池等の電力、電圧、日射量、植物育成状況観察カメラ等).(4)ベルトコンベヤー、LED点灯制御の統合ソフト.(5)計測・制御ソフトウェア、見える化ディスプレイ表示ができるように作成。予算に余裕があれば小出力の風力発電装置の設置を行い風の音の影響、発電量の大きさ、太陽電池の発電量との比較を行い太陽風力各発電特性を把握して、中山間地にエネルギー独立型植物育成装置を設置するための風力、太陽電池の設置規模について考察し基準を定める。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2012

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] 作物生産における太陽エネルギーの分割利用-単色光補光による薬用紫蘇の花成制御と機能性香気成分ー2012

    • 著者名/発表者名
      堀端 章、伊東 卓爾、渡辺 俊明、松本俊郎
    • 雑誌名

      太陽/風力エネルギー講演論文集2012

      巻: 2012-1 ページ: 393、396

  • [学会発表] 作物生産における太陽エネルギーの分割利用-単色光補光による薬用紫蘇の花成制御と機能性香気成分ー2012

    • 著者名/発表者名
      堀端 章、伊東 卓爾、渡辺 俊明、松本俊郎
    • 学会等名
      平成24年度日本太陽エネルギー学会・日本風力エネルギー学会合同研究発表会
    • 発表場所
      北九州国際会議場(北九州市)
    • 年月日
      20121108-20121109
  • [学会発表] Construction of Production System with See-Through Solar Cells to promote Growth of a Plant by Supplemental LED Light2012

    • 著者名/発表者名
      Toshiro Matsumoto, Akira Horibata , Takuji Itoh andToshiaki Watanabe
    • 学会等名
      EUROSUN 2012
    • 発表場所
      convention centre of the Grand Hotel Adriatic (Opatija,CROATIA)
    • 年月日
      20120918-20120920

URL: 

公開日: 2014-07-24  

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