カモシカ(鯨偶蹄目ウシ科)は、日本固有の大型草食獣で、国の特別天然記念物である。九州では、熊本・大分・宮崎県の3県の山地に生息するが、個体数は少なく、減少傾向が続いており、地域個体群が近い将来、絶滅する可能性がある。そこで、自動撮影法で撮影される個体のナチュラルマークに基づく個体識別の可能性を検討を行ったところ、一部の個体では個体識別が可能であった。また、カモシカの撮影効率を高める微地形や誘引餌等を探索した。人工的な塩場等により、カモシカを誘引し、効率的に撮影を行う方法を検討した。人口的な塩場は、限られた期間では十分な誘引効果は得られなかった。岩崖や鞍部における撮影率は高かった。
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