硫化水素を供給できる飼育システムを開発し、硫化水素を利用できる硫黄酸化細菌を共生させているシロウリガイやシチヨウシンカイヒバリガイの長期飼育を試み、共生菌を保持できるか検討した。シロウリガイでは43日間、シチヨウシンカイヒバリガイでは14カ月以上の長期飼育に成功した。Fluorescence in situ hybridization (FISH)を用いて、飼育個体のエラ切片を観察したところ、共生菌を保持していることが確認できた。炭酸ナトリウムの安定同位体を含む飼育水中で1週間の短期飼育を行い無機炭素の取り込み量を評価したところ、共生菌を保持した個体で優位に無機炭素の取り込み量が増加した。
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