研究課題/領域番号 |
24657035
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
澤 進一郎 熊本大学, 自然科学研究科, 教授 (00315748)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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キーワード | サツマイモネコブセンチュウ / 感染 |
研究概要 |
① センチュウ培養・滅菌技術の改良;現在1組保有している液体培養装置と同じものをもう一組作成し、大量培養の基礎と現在の技術確認を行った。我々が用いているサツマイモネコブセンチュウは、27度以上でないと植物への感染が行われない。しかし、高温で液体培養を行うとネグサレが起きる。これを防ぐため、温度調節や抗生物質の利用なども検討し、適切な条件を得た。滅菌技術に関して、センチュウをキムワイプ内で泳がせることで、物理的にバクテリアなどを除去しているが、この効率を上げるための装置を考案し、効率が上がったことを確認した。 ② センチュウ感染時における分子機構の解析について;既存の突然変異体を利用した感染効率の測定。これまでに、我々はCLE受容体の突然変異体は感染効率が低いことを示している(Replogle et al., 2010 Plant J.)。また、海外の研究者により、オーキシンやサイクリンがGiant Cell形成に関与することが、ジーンチップ等の解析により示唆されていた。このことから、関与が想定されうる遺伝子の突然変異体を利用し、感染効率の確認を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
申請書に書いたとおりの内容が実施できている。 ただし、感染効率の検定について、既存の方法では、その結果にぶれが大きく認められるため、再検討が必要である。具体的には、現在、四角のシャーレをつかっているが、24穴や96穴などを用いて、線虫量もより調整しながら、感染効率の検定を行う事を計画している。 しかし、これ以外の項目については順調に研究が進行している。
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今後の研究の推進方策 |
①センチュウ培養・滅菌技術の改良 大量培養系・大量滅菌技術の開発を行う。24年度中に確認した技術を元に、あらたに、大量培養可能なシステムを構築する。このために、培養棚やセンチュウ液体培養装置、センチュウ回収装置などを組み合わせ、滅菌効率をあげる。 ②センチュウ感染効率検定法の確立 現在、24穴や96穴などを用いて、線虫量もより調整しながら、感染効率の検定を行う事を計画している。初期段階としては、96穴でも植物が生育できることを確認したため、今後は、この96穴シャーレを用いた検定法を検討する。
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次年度の研究費の使用計画 |
該当なし
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