植物の雌雄性と性染色体の関わりをコレンス交雑を通じて明らかにする。雌雄異株×雌雄同株の正逆交雑には方向性があって、雌雄異株(♀)×雌雄同株(♂)のみが種子をつける。これが育種家の間でよく知られているコレンス交雑(1928)である。雌雄異株のヒロハノマンテマに重イオンビームを照射して、多数の染色体部分欠失株と無性花と両性花を単離して、コレンス交雑が、Y染色体の急激な進化によるものか、X染色体のインプリンティングによるものかを明らかにする。この交雑の鍵を握るのは雌雄同株のシロバナムシトリナデシコによる正逆交雑と高速4Dスクリーニング法による交雑可能な「無性花」と「両性花」の単離である。
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