細菌べん毛モーターにおいてエネルギー変換を担う固定子PomA/PomB複合体は、回転子周囲の適切な場所に配置されて機能する。このとき、PomBのペリプラズム領域に構造変化が生じて固定され、同時にイオン透過能が活性化すると考えられている。本研究では精製固定子をリポソーム上に再構成し、蛍光プローブを用いて構造変化を検出することを目標とした。結果として構造変化検出には至らなかったが、固定子の大量精製を再現性良く行えるようになり、リポソームへの再構成条件を網羅的に検討できるようになった。またジスルフィド架橋実験により、構造変化部位をある程度特定することに成功した。
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