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2013 年度 実績報告書

リサイクリングエンドソームからリソソームへの新規分解経路の同定とその機能解明

研究課題

研究課題/領域番号 24657125
研究機関東北大学

研究代表者

福田 光則  東北大学, 生命科学研究科, 教授 (50311361)

キーワードリサイクリングエンドソーム / リソソーム / 蛋白質分解 / トランスフェリン受容体 / アミノ酸トランスポーター / Rab / 低分子量G蛋白質 / 膜輸送
研究概要

細胞膜上の受容体分子は、リガンドを結合すると細胞内に取り込まれ、やがてリソソームで分解されるが、トランスフェリン受容体や一部のアミノ酸トランスポーターなどはリサイクリングエンドソームを経由して細胞膜へとリサイクルされる。しかし、同じ蛋白質分子が永遠に使い続けられるとは考え難く、何らかの品質管理機構が存在すると想定されるが、これまでリサイクルされる蛋白質分子の分解に関する知見はほとんどなかった。これまで当研究室では、トランスフェリン受容体の恒常的分解過程に低分子量G蛋白質Rab12が関与すること、Rab12により制御されるリサイクリングエンドソームからリソソームへの新規輸送経路が存在する可能性を示唆してきた。本研究課題では、リサイクルされる蛋白質の分解の生理学的意義の解明に取り組み、昨年度までにRab12依存的に分解される新規リサイクル分子としてアミノ酸トランスポーターPAT4を同定し、細胞増殖制御への関与を明らかにしている。本年度は、Rab12の時空間的制御基盤を明らかにするため、上流に位置する活性化因子(GEF, guanine nucleotide exchange factor)の候補分子の探索を行い、DENNドメインを含むRab12活性化因子候補の同定に成功した。この候補分子をRNA干渉法によりノックダウンすると、細胞内の活性化型Rab12の量が顕著に減少し、トランスフェリン受容体やPAT4が細胞内に蓄積することを見出した。今後、この候補分子の機能解析を詳細に行うことによりRab12の活性化機構の分子基盤を解明すると共に、細胞増殖やオートファジー(自食)に対する影響を検討して行く予定である。

  • 研究成果

    (9件)

すべて 2014 2013 その他

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (5件) (うち招待講演 1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Slp2-a controls renal epithelial cell size through regulation of Rap-ezrin signaling independently of Rab27.2014

    • 著者名/発表者名
      Yasuda, T. and Fukuda, M.
    • 雑誌名

      J. Cell Sci.

      巻: 127 ページ: 557-570

    • DOI

      10.1242/jcs.134056

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Methods of analysis of the membrane trafficking pathway from recycling endosomes to lysosomes.2014

    • 著者名/発表者名
      Matsui, T. and Fukuda, M.
    • 雑誌名

      Methods Enzymol.

      巻: 534 ページ: 195-206

    • DOI

      10.1016/B978-0-12-397926-1.00011-1

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Rab27 effectors, pleiotropic regulators in secretory pathways2013

    • 著者名/発表者名
      Fukuda, M.
    • 雑誌名

      Traffic

      巻: 14 ページ: 949-963

    • DOI

      10.1111/tra.12083

    • 査読あり
  • [学会発表] Rab12はアミノ酸トランスポーターPAT4の分解制御を介してmTORC1とオートファジーを制御する2013

    • 著者名/発表者名
      松井貴英、福田光則
    • 学会等名
      第7回オートファジー研究会
    • 発表場所
      掛川
    • 年月日
      2013-12-19
  • [学会発表] Dennd3はRab12の活性化を介してmTORC1活性及びオートファジーを調節する2013

    • 著者名/発表者名
      野口憲太、松井貴英、福田光則
    • 学会等名
      第36回日本分子生物学会年会
    • 発表場所
      神戸
    • 年月日
      2013-12-03
  • [学会発表] 低分子量GTPase Rab12によるリサイクリングエンドソームからリソソームへの新規分解経路の制御機構2013

    • 著者名/発表者名
      福田光則
    • 学会等名
      第65回日本細胞生物学会大会シンポジウム「タンパク質分解システムによる細胞制御」
    • 発表場所
      名古屋
    • 年月日
      2013-06-21
  • [学会発表] Rab12はアミノ酸トランスポーターPAT4の分解制御を介してmTORC1とオートファジーを制御する2013

    • 著者名/発表者名
      松井貴英、福田光則
    • 学会等名
      第65回日本細胞生物学会大会
    • 発表場所
      名古屋
    • 年月日
      2013-06-20
  • [学会発表] アミノ酸トランスポーターの分解を介した新規栄養シグナルとオートファジーの制御機構

    • 著者名/発表者名
      松井貴英、福田光則
    • 学会等名
      第119回日本解剖学会総会・全国学術集会シンポジウム「オルガネラの恒常性維持機構 -疾患を見据えた細胞生物学的アプローチ-」
    • 発表場所
      栃木
    • 招待講演
  • [備考] 東北大学大学院生命科学研究科

    • URL

      http://www.lifesci.tohoku.ac.jp/teacher/t_fukuda/

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公開日: 2015-05-28  

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