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2015 年度 実績報告書

軟骨魚類サメの鱗の細胞系譜解析ー脊椎動物の骨格の起源の解明ー

研究課題

研究課題/領域番号 24657148
研究機関東京大学

研究代表者

島田 敦子  東京大学, 理学(系)研究科(研究院), 助教 (20376552)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2016-03-31
キーワード外骨格 / 鱗 / 鰭条
研究実績の概要

平成27年度は、体節細胞由来の細胞が鱗や鰭条への分化する過程を解析するために、メダカを用いて体節細胞をラベルしてトレースする実験系を2種類作出した。一つ目はCreER-loxPシステムによる方法である。まず、bアクチンプローモーターの下流にCreERをつないだトランスジェニック(Tg)メダカを作出した。このTgとすでに確立されていたbアクチンプロモーター-loxP-mCherry-loxP-GFP TgのF1に対してTamoxifenを処理すれば、Creが核以降することによりloxPに組み替えが生じて時期特異的にGFPを発現させることが可能である。実際に幼魚に対して5uM Tamoxifenを処理したところ、鱗や鰭条に分化すると推定される体節の外側に位置する皮筋節細胞群(鱗や鰭条に分化すると推定される)がモザイク的にラベルされることがわかった。少数の皮筋節細胞群がラベルされた個体を選べば、細胞追跡が可能となる。2つ目の方法は、osterix-GFP :bアクチン-DsRed double Tgの細胞を胞胚期で野生型に移植する方法で、移植した細胞はすべてDsRedでラベルし、そのうち骨に分化したことをGFPで証明できる実験系である。実際に予定中胚葉領域に100個程度の細胞を移植すれば高い確率で少数の体節細胞を追跡できることがわかった。bアクチンプロモーター-GFPが一生涯安定に発現し続けることは確認ずみであり、今後、ラベルされた細胞が鱗と鰭条の骨細胞に分化する過程を時系列的に追跡する予定である。特に羊膜類では筋肉と真皮に分化することが知られている皮筋節細胞が魚類ではこれらのlineageからいつどこで鱗と鰭条に分かれるのかに注目する。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2015

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Unexpected link between polyketide synthase and calcum carbonate biomeneralization2015

    • 著者名/発表者名
      Hojo, M., Omi, A., Hamanaka, G., Shindo, K., Shimada, A., Kondo, M., Narita, T., Kiyomoto, M., Katsuyama, Y., Ohnishi, Y., Irie N., Takedak, H
    • 雑誌名

      Zoological Letters

      巻: 1 ページ: 3-16

    • DOI

      10.1186/s40851-014-0001-0

    • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
  • [学会発表] 体節細胞の回転によるメダカ体幹部の背腹形成2015

    • 著者名/発表者名
      島田敦子、田山さやか、西川穂高、武田洋幸
    • 学会等名
      第86回日本動物学会
    • 発表場所
      新潟コンベンションセンター(新潟県新潟市)
    • 年月日
      2015-09-17

URL: 

公開日: 2017-01-06  

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