自己組織化能を持つペプチドハイドロゲルであるRADA16が濃度依存的に少なくとも3タイプの三次元構造体(Type I-III)を形成した。ヒト白血病細胞HL-60をRADA16下で培養したところtype I構造を形成する濃度下(~0.01%)でHL-60が単球/マクロファージへと分化した。ゲル巨視的構造を破壊すると分化誘導は消失した。即ち、誘導能はRADA16の巨視的構造に依存した。誘導を受けたHL-60では細胞内コレステロールが通常の10倍程度に蓄積した。コレステロール添加実験により高濃度のコレステロールが分化誘導の鍵である事が示された。ゲル構造による分化誘導は真正粘菌でも検証した。
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