ヒトと密接な関係にあった生物種のゲノム情報は、ヒトゲノム解析のみでは伺いしることの出来なかった、人類進化に関する貴重な情報を与えてくれる。本課題では、ヒトが古くから食料や医薬品などとして利用してきたキノコ類のゲノム情報からヒトの進化に関する知見を引き出す基盤を整備するべく、菌根菌の一種であるLactirus volumesを対象に、全ゲノム塩基配列解析への利用を目標としたDNA抽出法の検討、およびその全ゲノムレベルで多様性の解析を行った。その結果、L. volumesのゲノムは非常に多型的であり、進化集団遺伝学的解析の対象として好適であることが明らかになった。
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