研究概要 |
植物用バイナリーベクターpER8を用いて作成した、WOX2,8,9 遺伝子を有するタバコ形質転換体、ならびにその交雑系統の実生、組織片を用いて、遺伝子誘導物質(エストラジオール)に対する培養特性を調査していた。多くの系統において根端部分に異常形態が観察され、部分的に不定芽と思われる個体再生が観察された。また、培地にサイトカイニンを加えると、誘導物質の非存在かでは決して観察されない、子葉先端部に特徴的な不定芽が誘導される場合もあるがわかった。これらのことは、既に報告したWUS, WOX5と同様の個体再生誘導作用がWOX2,8,9などにも存在することを示した点で重要な知見であると考えられる。
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今後の研究の推進方策 |
既に報告したWUS, WOX5と同様の個体再生誘導作用がWOX2,8,9などにも存在することが確認できたので、現在その交配系統の培養特性を調査している。また、複数の遺伝子を搭載したベクターを作成して、タバコ組織片に導入し、直接個体再生を誘導することを試みている。また、タバコ以外の双子葉植物として、ヒマワリなどを中心に同様の、組織片への導入による個体再生を試みる。
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