研究成果の概要 |
ルーピンは,低リン条件ではクラスター根を形成してリンを獲得するので肥沃度の向上に寄与する.本研究では,異なるリン条件下でのクラスター根の形成,有機酸の滲出,根粒形成の種間差異を明らかにした.旧世界型の白花ルーピンは低リン条件でクラスター根を形成したが,南米原産のパールルーピンは形成しなかった.滲出した有機酸は,クエン酸とリンゴ酸が主であった.根粒からは,Bradyrhizobium, Rhizobium, Pseudomonasが単離された.ルテオリンは根粒菌の増殖を促進しなかった.これらの菌系統に発色標識遺伝子を導入できたので,クラスター根への感染様態について研究を進める予定である.
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