高解像度衛星画像を用いて,湿潤熱帯アジア地域へ適用可能な汎用的土地利用/被覆分類基準とその手法を試案した。土地利用図の存在する地域を対象に分類木解析を行った結果,いずれの地域でも,耕作地は樹林地や集落域とテクスチャ情報によって明確に分類できることがわかった。また,水田と畑地についても畦畔の存在からテクスチャ情報が異なっていること,このテクスチャ情報は水稲の生育ステージに影響されないことが明らかとなった。各地域で得られた分類木の構造を多地域間で比較したところ,分類の閾値は異なっているが,樹木の構造と分類に寄与する変数はほぼ同様で,汎用的な基準により土地利用分類が可能であると結論づけられた。
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