異倍数間交雑および高次倍数間交雑が,ブドウ属(Vitis)の種子形成に及ぼす影響を調査した.ヨーロッパブドウ(V. vinifera)‘Rosaki’ とアメリカ系台木ブドウ(V. riparia × V. berlandieri)‘5BB’ の二倍体 およびコルヒチン処理によって作出したそれらの四倍体個体を相互に交雑して種子形成過程を観察した.開花30日後の胚乳細胞に差異が見られ,胚乳中のタンパク質顆粒蓄積が多い交雑組み合わせで,形成された種子の発芽率が高くなる傾向がみられた.また発達途中の種子のRNA-Seq解析を行ったところ,異倍数間交雑ではストレス応答関連遺伝子の発現が高かった.
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