研究成果の概要 |
ダイコンは,花成に低温を要求する種子春化型植物である.また,低温後の高温により脱春化することが知られている.本研究では,春化・脱春化の分子機構を花成関連遺伝子の発現挙動を調査することで明らかにした.‘早太り聖護院’では低温遭遇によってRsFLCの発現が低下し,その後RsFT, RsSOC1の発現が増大することで開花するようになった.また,9日の低温後に高温に遭遇すると脱春化され,その場合RsFLCの発現はやや回復した.‘早太り聖護院’や‘和歌山’では,RsFLCの発現挙動と春化・脱春化の様相には関連が認められたが,‘時なし’では18日の低温でRsFLCの発現が低下するだけでは春化されなかった.
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