研究課題/領域番号 |
24658071
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
石井 正治 東京大学, 農学生命科学研究科, 准教授 (30193262)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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キーワード | 大腸菌 / 独立栄養 |
研究概要 |
バイオ版「低炭素化」達成の王道が、独立栄養的生育能の生物工学的開発研究にあることは間違いない。しかしながら、そのような研究は独立栄養生物に限定されるべきものではなく、卓越した物質生産能を有する従属栄養生物(大腸菌)に、独立栄養的生育能を付与することを端緒としたものも、極めて重要であろうと考えられる。そこで大腸菌中にカルビン-ベンソンサイクルを構成する数種類の酵素遺伝子を発現させ、同サイクルを機能させることを端緒として大腸菌に独立栄養性を付与するということで本研究ははじめられた。 本年はまず、リブロースビスリン酸カルボキシラーゼとホスホリブロキナーゼの酵素活性評価系を構築し、簡便に両酵素を測定できる系を立ち上げた。 引き続き、大腸菌にリブロースビスリン酸カルボキシラーゼを機能的に発現させることに成功した。引き続いて、上記酵素と同時にホスホリブロキナーゼを発現させることにも着手したが、おそらく遺伝子間の距離の問題のため、後者を機能的に発現させるには至っていない。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
大腸菌にリブロースビスリン酸カルボキシラーゼを機能的に発現させることに成功したことは、重要な一歩であると考えている。一方では、上記酵素と同時にホスホリブロキナーゼを発現させることにも着手した。おそらく遺伝子間の距離の問題のため、後者を機能的に発現させるには至っていないことは少し問題ではあるが、発現できなかった理由がかなり明白であるため、短期間で問題は解決できるものと考えており、総合的には順調に進展しているものと自負している。
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今後の研究の推進方策 |
リブロースビスリン酸カルボキシラーゼとホスホリブロキナーゼの遺伝子発現を一番に考えていく。酵素活性評価系を立ち上げることができているため、「発現」に集中できるのは強みでもある。
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次年度の研究費の使用計画 |
遺伝子実験に関わる試薬類がかなり必要となってくるため、そうした使途で研究費を有効に使用して行く。
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