研究課題/領域番号 |
24658101
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研究機関 | 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構 |
研究代表者 |
木村 映一 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構, 東北農業研究センター生産基盤研究領域, 主任研究員 (40391461)
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研究分担者 |
木村 俊之 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構, 中央農業研究センター生産体系研究領域, 主任研究員 (70355303)
仲川 清隆 東北大学, (連合)農学研究科(研究院), 准教授 (80361145)
村田 和優 富山県農林水産総合技術センター(農業研究所、森林研究所及び木材研究所), 農業バイオセンター, 主任研究員 (80500793)
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キーワード | トコトリエノール |
研究概要 |
ビタミンEは、トコフェロールとトコトリエノールの2種類の分子を総称した名称であり、トコトリエノールにはトコフェロールにはない重要な機能性があることが知られている。野生型のイネカルスは、トコフェロールとトコトリエノールの両方を生産している。既知のビタミンE合成遺伝子を欠いたイネ変異体カルスに対して、さらに我々が同定した新規遺伝子の発現の抑制を行ったダブルミュータント型のイネカルスを作製して解析を行った。新規遺伝子の発現抑制は、RNAi技術を用いて、5' 非翻訳領域と翻訳領域の一部をターゲット領域として用い、アグロバクテリウム法を用いた形質転換法を用いて行った。その結果、トコフェロールを生産せずに、トコトリエノールのみを生産するイネカルスを作製できることを明らかにした。トコフェロールとトコトリエノールは分子構造が類似しているため、分離精製を行うことがこれまで非常に困難であった。しかし我々の作出したカルスを原料に用いれば、始めからトコフェロールを含有していないため、トコフェロールとトコトリエノールを分離する必要がなくなり、簡便にトコフェロールフリーのトコトリエノールを生産することができるため、この技術について特許出願を行った。また、生産コストを下げるために、組換え体のセレクションに必要な抗生物質の添加を工夫した培養条件等を検討することで、T3を生産する際のコストを削減するための検討も行った。
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